今年は中東および北アフリカ(MENA)地域のプレイヤーに影響を与える変更がいくつか予定されています。リーグ・オブ・レジェンド Esports(LoL Esports)のチームおよびチームファイト タクティクス eスポーツ(TFT Esports)のプレイヤーが、今夏にリヤドで開催されるEsports World Cup (EWC)に参加可能になり、また、リーグ・オブ・レジェンドがアラビア語にローカライズされ、中東地域に新たなサーバーが設置されます。

EWCへの参加

EWCはLoL Esportsの正式大会ではなく、大会の運営にライアットは関与せず、また大会に参加するチームもライアットは選択しません。とはいえ、サウジアラビアで開催される国際eスポーツ大会にLoLとTFTが取り上げれるとなると、いくつか疑問点が出てくると思います。この地域を含み、すべての地域における私たちの目標は、慎重な検討を重ねたうえで、世界中のプレイヤーにとってより良いゲーム体験をしてもらうことです。 

LoL Esportsの年間競技スケジュールにEWCを含めるという判断は、eスポーツのチーム及び選手にとってのマーケティング、並びに商業的機会のあらゆる可能性を模索するという私たちの義務と、本大会がMENA地域のプレイヤーに与える影響について、十分な検討を重ねた末に行われたものです。私たちが参加を決断した背景にはいくつか理由があります。 

ファンにとって意義のあるeスポーツ体験の創出

Esports World Cupでは、TFTとLoLが20タイトル以上の世界中の名高いゲームと肩を並べ、プレイヤーにとって新たなゲーム体験を提供することになります。これらのタイトル、ジャンルの垣根を越えたeスポーツ大会では、様々なゲームのファンが一堂に介することができる特別な機会を生み出すことができます。

特に、MENA地域のプレイヤーおよび、勤務しているライアターたちからは、当該地域の主要な大会にて、世界中から集まったお気に入りのチームが競い合う機会が生まれるのは非常に意義のあることだ、という声が寄せられていました。このような体験をサポートするということは、プレイヤーのために行うという私たちの使命を実現させる重要なステップとなります。

プロチームおよびプロプレイヤーのための機会創出 

現在、多くのeスポーツ組織やプレイヤーが経済的に困難な状況に直面していることは、私たちは理解しています。これを考慮したうえで、eスポーツのチームやプレイヤーが大規模な経済的およびブランド構築の機会に参加できるというチャンスを提供したいと考えています。EWCは国際的な舞台で競い合う機会となるだけでなく、高額の賞金を獲得する機会でもあり、経済的安定性を高めるのに役立ちます。

eスポーツ競技の未来について考えると、LoLの黎明期にそうであったように、国際的なサードパーティー主催の大会が担う役割は拡大すると予想されます。国際大会を増やしてほしいというコミュニティーからの要望もあり、このイベントはライアットのeスポーツスケジュールに影響力の大きな大会を増やすという幅広い戦略の一端を担うものとなります。

2023年には、アジア大会やRed Bull League of Its Ownが、チームやプレイヤー、ファンにとって重要な瞬間になりました。EWCでの第一回開催という試みを通じて、私たちは大会の全体的な体験の質やプロチームにとってのメリットなどを検証し、世界中のプレイヤーにとってのEWCの価値について理解を深めたいと考えています。 

MENA地域でのより良いプレイヤー体験

ライアットおよびリーグ・オブ・レジェンドは、世界中のプレイヤーに可能な限り最高のゲーム体験を提供することを目標として立ち上げられました。だからこそ、私たちは各地域におけるパブリッシングに注力できるよう、世界の20拠点以上にオフィスを構えています。私たちは2018年からドバイにオフィスを構えて意義のあるパブリッシング業務を行ってきましたが、ゲームに関しては、MENA地域のLoLプレイヤーに理想的な体験を提供することはできていませんでした。 

遡ること2019年、私たちはMENA地域のプレイヤーに向けて、リーグ・オブ・レジェンドをアラビア語にローカライズすることを約束していました。このアップデートには長い時間がかかってしまいましたが、いよいよ今年の夏に、この約束を果たせることを嬉しく思います。このローカライズを行うにあたっては、言葉のニュアンスやチャンピオンの声の雰囲気を適切に表現することに加えて、文字を右から左に読めるようにするためにゲームのインターフェースをリワークする技術的な問題も存在していました。長い期間お待たせしてしまいましたが、それもあと少し。アラビア語のローカライズに加えて、中東を拠点とするローカルサーバーを稼働させる準備も行っています。遅延が理由でスキルショットを外したり、ドラフトで目当てのチャンピオンを選択できなかったときほど辛いことはありません。だからこそ、中東地域でLoLとTFTをプレイする際のPingが(あと少しで)大幅に縮小されることを楽しみにしています。 

LoLのローカライズを辛抱強く待ち続けてくれているMENA地域のすべてのプレイヤーの皆さんに、感謝の気持ちをお伝えします。また私たちは、誰もがEsports World Cupの視聴に時間を割くということではないと理解し、各々の判断を尊重してますが、eスポーツチームやプロプレイヤー、MENA地域全体のプレイヤーにとっての、この大会の影響力を考えれば、ライアットが参加することが正しい選択であると考えています。