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Inside Riot

あれから1年:個人的振り返り

  • By Angela Roseboro, Chief Diversity Officer
  • 2019/08/28

プレイヤー、友人、ファンの皆さんへ

私がライアットに入社して6ヶ月。この半年はどう控えめに形容しても「つむじ風」のようなせわしなさに満ちていました。企業がリーダーシップの変革、急激な成長、組織の転換を同時に推し進めているのに私の仕事が簡単であるはずもありませんが、今回はさらにそのプロセスを公に示しつつ進めなくてはならないのですから当然かもしれません。

ライアットに入る数ヶ月前、入社を検討していることを知った友人や同僚の多くは「本当に面接を受けにいくの?」と訝しげな顔をしていました。当時はライアットに対する訴訟が公になったところで、同社は明らかに厳しい状況に置かれていたからです。しかし大きな課題を目にして躊躇する性格ではない私は、結局面接を受けることにしました(今思えば好奇心に駆られての決断だったのかもしれません)。悪い意味で大きな注目を集めたKotaku(英語圏の大手ゲーム系メディア)の記事を読んだ私は、ライアットにとっては今が進化と停滞の分かれ道であると考え、同社がどちらの道を選ぶのかに強い興味を惹かれたのです。

事前審査は数ヶ月にも及ぶ徹底的なものでした。その間、私はライアット上級役員の面々と忌憚のない、細部にまで及ぶ意見交換を行いました。私にとってはこの職務と自分の適正を、ライアット側にとっては私の能力と会社が求める人材像を判断する期間だったと言えます。そして対話が始まってすぐ、私はライアットという企業の誠実さを実感することになりました。この事前審査のあいだにライアットのモチベーションとビジョンに深い感銘を受け、ライアットという企業をすべてのライアターが誇りに思える場所にしたいという純粋な情熱を感じました。率直に言えば私はライアットの精神に触れ、そして魅了されたのです。入社前の数ヶ月は確かに大変でしたが、おかげでライアットに変革を進める準備があることは十分に理解できましたし、私のほうも変革を推し進める熱意と準備は万全でした。

入社後まもなく、私は壇上から多数のライアターに向けて「私に90日ください」と語りかけました。社内システムとプロセスを見直すにはライアターとマンツーマンで話をする必要があったからです。この期間で宵闇を進む上で目印となる北極星のような目標や、多様性・包摂性を推進する上での拠り所となるビジョンを作り出すことを目標としていましたが、さらに複数年ロードマップ、具体的な行動目標、説明責任、進捗評価基準といった基礎部分もしっかりと固めたかったのです。 

そして多くのライアターと対話して事例や見識を集積していくうち、私は直近の半年間が残した悲惨な爪痕をはっきりと目にしました。多くのライアターは傷ついていました。対話により意見の対立が生じることもありましたし、社内の空気は張り詰めていました。しかしそんな状態にあってなお、ライアターは会社への愛を失ってはおらず、社内文化の改善を願って(あるいは要求して)いました。こうして完成し――そして先週ライアターに向けて公開した――多様性・包摂性の前向きなビジョンと計画は、あの時の感情、そしてライアターから寄せられた実際の声を強く反映したものになっています。

具体的な進捗を体感できる1年間

件のKotakuレポートが公開されたのはちょうど一年前の水曜日(注:英語版公開週、2018年8月6日)のこと。ライアターはあれを契機として結束し、企業文化の進化は全ライアター共通の目標となりました。そして今日までに、私たちはいくつかの分野で大きな進歩を果たすことができました。今回はその「進歩」に携わったチーム全員の努力と献身を振り返ってみたいと思います。多様性・包摂性を改善するには、「チェック項目をクリアしていく」ようなアプローチではなく「意味ある変化を促進する」活動が求められます。その点、1年間にわたるライアターの献身と尽力は圧巻でした。この素晴らしい成果は必ず今後推し進めていく革新の強固な土台となるでしょう。

では具体的にどのような進捗があったのでしょうか?

専門家の招聘

  • 多様性・包摂性と文化の分野で著名な専門家、Francis Frei氏を顧問として招聘、企業文化推進の取り組みをリードする立場へ。
  • Youngme Moon氏をライアットの取締役に迎え、社内の多様性・包摂性向上のみを目的とした委員会を設立しました。

リーダーシップチームの拡張

  • CEOであるNicolo Laurentのリーダーシップのもと、エグゼクティブリーダーシップチームの多様性・包摂性向上を実施、最重要戦略目標の指揮を執るリーダー陣が同チームに参加(現在、同チームの構成比率は28%が女性、45%がマイノリティ)。
  • チーフピープルオフィサーにEmily Winkleを招聘。Emilyと私がエグゼクティブリーダーシップチームに加入。
  • 私たちは多様性候補者イニシアチブを発起、ディレクター以上の採用面接プロセスにおける女性・登用人数の少ないマイノリティの増加を推進。リーダーシップを発揮する役職の採用プロセスでCPOまたはCDOの面接を必須へ。
  • ライアット社内における主要イニシアチブ(ライアットプラットフォームグループ、リーグ・オブ・レジェンド、アート部門、および一部の研究開発プロジェクト)のリーダーに女性が就任。

将来的人材候補増強を見据えた外部パートナーシップの強化

  • 先週、ライアット史上初めてGirls Who CodeのSummer Immersion Program(注:女子高校生を対象に7週間無料で開催されるコンピューターサイエンス入門プログラム)卒業式を開催。
  • Melinda Gates氏が主催する「Reboot Representation Tech Coalition」(注:米国大学のコンピューターサイエンス学科を卒業する有色人種女性を2025年までに倍増させることを目標とするグループ)に加入。
  • ハンプトン大学およびAnita Borg氏とのパートナー関係を締結、インターンおよび候補者リストの拡充を実現(2019年のインターンクラスに占める女性割合は33%に)。

人事プロセス/システムへの多様性・包摂性組み込み

  • 給与査定プロセスの微調整および賃金平等性分析を実施。以後も給与の公平性を維持するため継続的・定期的に給与査定プロセスの見直しを行い、必要性が認められればいかなる分野であれ必ず調整を加えていきます。
  • ヘッドオブトータルリワード(総合報酬)にHollie Downsを招聘。報酬に関する戦略・ソリューションの立案・遂行・評価領域で数十年におよぶキャリアを持つベテランです。
  • 採用プロセスの全側面(求人情報の投稿内容、ソーシング戦略、採用担当陣、待遇を含む)を見直し、様々な生い立ちや視点を持つ人材を招き入れられるように改善。
    • 全求人情報をレビューするプロセスを導入。応募者の多様性を最大化するため、求人に関する文章を多様性に配慮したものへ改善。
    • 多様性求人活動を担当者に深く理解してもらった上で導入し、その他の活動との相乗効果を向上。
    • 全採用マネージャー、および応募者と面談する全社員に対して面接トレーニングの受講を義務化。
    • 社内公募制度を設立、成長の場やキャリア構築を求める全ライアターが閲覧・応募できる場を整備。
  • ライアターの声に耳を傾け、協力体制を敷いた上で企業の「行動規範」を更新し、すべてのライアターが安心して働ける職場を提供する取り組みを強化。更新された「行動規範」では恋愛関係やクリエイティブコンテンツ、およびその他分野の方針における「許容される振る舞い」と「許容されない振る舞い」を一層明確化。

企業文化の進化は続く

  • ライアットは企業として掲げる価値基準を刷新しました。2018年に1700名以上のライアターと面談を行った結果、「私たちが理想とする姿を反映した価値基準が必要である」との声が多く寄せられたからです。そして2018年末、私たちはライアターと新しい価値基準を共有することができました。新たな価値基準は私たち自身の働き方、そして不可能な夢を可能にして世界中のプレイヤーに届ける方法を示す指針となるものです。現在は採用および人事評価プロセスにも組み込まれています。
  • 安全で包括的な職場づくりを促進するための認知度向上、実践方法指南、当事者意識獲得トレーニングおよび教育プログラムの拡張と強化を全社レベルで実施。現在までに受講したライアターは2500人以上、累計トレーニング時間は12000時間以上にのぼります。
  • ライアター同士が交流し、力を発揮し、繋がりを築くプラットフォームを整備。次に示すようなRioter Identity Groups(略してRIGs、多様性に基づく社員グループのこと)を設立。所属意識やコミュニティの醸成に役立つ上、彼らの持つ視点や見識は多様性・包摂性に関する課題やチャンスを把握する上で非常に有用でもあります。
    • Rad-Genders(ジェンダー、ノンバイナリー)
    • Riot Noir(黒色人種、アフリカンアメリカン)
    • Rainbow Rioters(LGBTQ+)
    • Veterans(退役軍人)
    • Filipinos at Riot(フィリピン系)

30/60/90日誓約」の目標を達成

私が最初の90日計画を作成している時、ライアットがプレイヤーおよびライアターと交わした約束「1年で企業文化を変えるアクションを取る」の期日まであと90日に迫っていました。また同時期は、訴訟の調停にまつわる会社方針に反発したライアターがウォークアウト(注:不満を意思表示する抗議集会)を実施すると発表した時期でもありました。チームとしては現在進行系で係争中の事案に関係するポリシーを変更することはしていませんでしたが、それ以外の領域で「変化」を加速することは可能でした。そうして作成された「30/60/90日誓約」は私たちの取り組みの透明性を高め、1年前に公開した約束に対し責任を果たすことを伝えるものでした。

私たちがこの時まとめた提案は、タイミング的にも規模的にもたいていの会社なら失笑されて却下されるような内容でした。しかしEmily Winkle(変革推進のパートナーの一人にしてチーフピープルオフィサー)と私がこの提案をリーダーシップチームに見せた時、「どの程度の予算がかかるか」や「現実性はどの程度か?」を議題にする人はおらず、「どれだけ迅速に・大規模に進めるか」だけが議題となりました。

そして本日、この「30/60/90日誓約」で掲げた目標をすべて達成できたとお知らせできることを私は心から誇りに思います。今私たちが歩んでいる旅路はチェック項目をクリアしたり方針を強く押し出したりすることで前に進むものではなく、今後の取り組みの基調となる土台を作ること、そして全ライアターが常に尊重され、共に歩み、優れた仕事を行える環境を作ることなのですから。 

「共に」前進し続けること

私たちにとって見上げるべき北極星は、「多様性を強みとし、誰もが力を発揮でき、プレイヤーや同僚に誇りと情熱を持って働ける場所」です。このビジョンを実現するため、私たちは5つの注力領域で構成されるフレームワークを作成しました。このフレームワークは業務における連携力、そして判断基準と責任の明確化を支えるものです。これからの私たちが注力していく領域は人、プロセス、文化、当事者意識、業界の5つのポイントで構成されます。

2019~2020年 ― 今後の展望

2019年は強固な土台を構築する年となりましたが、以下では今後推し進めていく事項の一例を紹介してみましょう。

  • 女性および登用人数の少ないマイノリティの補強戦略を作成し、導入する
  • すべての人事プロセスにおける多様性の実際的考慮を徹底する
  • 社内に存在するライアター協議会およびRIGsとの対話に注力し、多様性・包摂性に関する問題・チャンスの特定と推奨策提示を実施する
  • 新たな価値基準を浸透させることで振る舞いの変化を推進し、すべてのライアターに優れた職場環境を提供する
  • 各リーダーが結果に対して負う責任と、その行動規範・評価基準を明確にする
  • 各マネージャーが多様性に富んだチームを牽引するための能力とスキルを獲得できるよう支援する
  • 外部パートナーシップや顧問団を新たに設置し、戦略的アドバイスを得る

終わりに

おそらくこれを読んでいる皆さんの中にも「本当に変わったのだろうか?」と疑問に思う方もいらっしゃるでしょう。私が身にしみて理解しているのは、「変化とはいつも困難で、どれだけ取り組んでも完璧になることはない」ということです。私たちはただ今後も、耳を傾け続け、前に進み続け、現在と未来のライアターが誇りに思える会社を目指して全力を尽くし続けていきます。明日も明後日もその先も、私たちは熟慮を重ねた上でより良い環境を作るための決断を下していくつもりです。

私からの締めの一言は「ライアターなくしてライアットなし」。今のライアットがここまで来られたのは、会社を、そして互いを信じて歩んできたライアターの存在があってこそです。もちろん課題はまだまだありますが、ライアターの精神と固い決意がある限り、私はきっと次の困難も超えていける、とひたすらに前向きな気持ちでいます。それではまた次回、皆さんに進捗を報告できることを楽しみにしています。何か気になる点があればいつでもご連絡ください。

#togetherweareriot

最後に改めて感謝の念を。本稿をご覧いただきありがとうございました。また、いつもLoLをプレイしていただきありがとうございます。そして何より、皆さんが私たちを信じ続けてくれたことに最大限の感謝を。

 

Angela Roseboro

チーフダイバーシティオフィサー

ライアットゲームズ